想い

猫飼い30年、最大7匹の多頭ファミリー10年の中で、愛猫を脱走させてしまったことが何度かあります。数時間後自分で帰ってきてくれた子、数日後に捕獲器で無事に保護できた子がいました。いっぽうで、数十日の放浪の後、捕獲できた時にはすでに命の火が燃え尽きる寸前だった……見送るしかなかった子たちがいました。

……胸が潰れる経験でした。

ところがその数ヶ月後、私はまたもや脱走を起こしてしまいます。なんと大晦日の夕方でした。ささやかながら準備していたお正月は一瞬で吹っ飛び、今度こそ、家族が壊れてしまう……というほどの大事件でした。この時になって、ようやく私は、自分の全行動と時間を注ぎ込み、出し切り、14日目に、なんとか無事にその子を保護することができました。

あれから8ヶ月。猫飼いSNSや動物病院の張り紙など、今も脱走・猫捜索の悲痛な投稿が後をたちません。飼い主の方の心の内を思うと、胸が苦しくなります。あの夏、死なせてしまった2匹のことを思い出し経緯をたどっては、新たな後悔と自責の念が湧き消えることはありません。


愛猫の性質、脱走の状況、自宅環境、すべてが固有のものですから、これをすれば必ず捕まえられる、とは言い切れません。しかし8ヶ月前に私が実践したアクションの中で、はじめて脱走に直面した方がなかなか実施するに至らない、効力のあるかもしれないものがあるのではないかと思い、それらをまとめて、web上に置くことを試みます。

2週間の実践を思い返すと、「行動」「分析」「道具」が3つの柱として浮かび上がります。今後、なるべく重要かつ実行しやすいものからまとめていくよう努めます。「猫脱走」で検索するとヒットする一般的なアクションはもう十分周知・実践されていると思いますので、ここではあとまわしにしますが、それらの基本的な一般論が重要かつ有効なことを否定するものではありません。

目次